IBM palm-top PC110 (ウルトラマンPC)

以前、自宅サーバールームで遊んでいた頃に超小型サーバマシンとして活用していたうちの一台、IBM PC110(通称:ウルトラマンPC)。同じ頃、東芝Librettoサーバーで運用していたウェブサイトのアーカイブデータからその当時を思いだしてみました。

(以下の記事は2003年当時のものです)

 

参考: マイナビニュース コラム あの日あの時あのコンピュータ

 

参考:

GPD Pocketと懐かしの超小型ノートPCたちを並べて比べてみた


「今更(西暦2003年・・・)中古で購入した世界最小PC/AT互換ノートPC110(YDW)をバリバリに現役活用しよう!」をテーマにいろいろと試行錯誤をしていくあまりにも無謀な挑戦コーナーです。

 

2003/3/3

 

とりあえず何を入れようか?と悩んでいます。貧弱な8MB RAM 486SXの環境で入れられそうなものの中から、現在の候補は

 

定番でWindows95

Plamo Linux

Debian/GNU    あたりかな?Linux入れるなら処理は遅くなるけどできればX-Windowを入れたい。

メモリーを追加して入れてみたいのは、

 

WindowsNT4.0 Server

とりあえず今はこんなところです。活用ということで、目標はネットワークに参加させてサーバ用途で使いたいところです。とりあえずしばらくは方針決定するまで楽しく悩んで見ましょう。

 

 

2003/3/7 (いきなりWindows95インストールの挫折)

 

 

まず定番でWindows95を入れてみようと思います。今更ですがアキバのジャンク屋でWindows95アップグレード版を1980円で購入。いろいろな方のサイトを見てると、PC110にWin95を入れるのになんかコツがいるようなことを書いてありますが、あまり気にせずに通常の方法でできるんじゃないかと思いトライ。しかし、当然ながらあえなく玉砕。やっぱりいまさらWindows95もつまらないな~と、いうことでとりあえず寝る。(←あとで気付いたが全然いい加減なセットアップ方法でした。)

 

2003/3/8 ( やっぱりLinux!)

 

やっぱりLinux!って思い、早速本屋でPC110に入れられそうなディストリビューション関連のものを探してみる。Debian/GNU Linuxの本「Debian/GNU Linux-インストールから活用まで/株式会社ピアソン・エデュケーション発行」があったので購入。さて、今週末何とかがんばって入れてみましょう。

 

2003/3/9 ( Debian/GNUインストール、しかしいきなり問題が!)

 

さて、本を読んでみると、CD-ROMが無い環境ではFD起動でFDからインストールする方法が書いてあります。書いてあるとおりCDからDOSプロンプトでrawrite2っていうツールを使ってresc1440.bin(Debian2.1インストール・レスキューディスクになる)とdrv1440.bin(モジュール・ドライバディスク)をFDに生コピーして2枚のインストール用ディスクを作成。そして一枚目のDebian2.1インストール・レスキューディスクからFDブートしていよいよインストール作業の開始です。

 

めでたくboot:と表示。Enterキーを押すとLoading...と問題なくインストールプロセスが走り始めました。モニタとキーボード種類の設定をして、ディスク(PCMCIA 2GB)のフォーマット、パーテーションをしました。パーテーションの分け方はよくわからないので、Linux swapに64MB、残り約1.9GBをLinux ext2に分けました。

 

次はいよいよ、カーネルとモジュールのインストールです。インストール元としてdev/fd0(フロッピードライブ)を指定してEnterするとインストールが開始されるはずでしたが、「Unable to mount the rescue Floppy disk」...

 

2003/3/15頃

 

新しいフロッピーディスク買ってきたりいろいろと試行錯誤してみたものの、結局レスキューディスクは認識してくれませんでした。なんでだろ~?ここで一旦仕切り直しです。

 

2003/3/22  やっぱりとりあえずWin95を入れることにしました。

 

前回、思い切りいい加減な方法で挫折したので、今回は先人たちの教えを元にきっちりとやってみました。

 

.とりあえずフォーマット。PCMCIA 2GB HDDを FAT16(Big)フォーマットへ戻す。

HDDをWin95マシン(Libretto50)に挿すと、なぜか読めなかったのでフォーマット・ついでにシステムファイルのコピーしておいた。

Win95CDから”Win95”フォルダとルートにある”Setup.exe”をコピー。

今度はHDDをいよいよPC110に挿しHDDブートするとCドライブとして見えた。コマンドでc:\setup.exeするとWin95のセットアップ開始。

なぜかセットアップ開始時のメッセージ(スキャンディスク等)が化けるが、Enter→EscでようやくGUIセットアップ画面が出てきた。

あとは普通通り。緊急用起動ディスクは作っておいた。(これが後で役に立った。)

セットアップ終了後再起動。さあ、Windows95起動!と思いきや"system error"で起動せず。なんで?

先程作っておいた緊急用起動ディスクでブート、A:\SYS C:でシステム転送し直す。そして再度HDDでブートすると、、、ようやく待ちに待ったWin95が起動しました!

 

 

いや~、苦労した。次はLANへ接続だ。

 

 

 

2003/3/22 (インストール後の設定)

 

音が出ないのでIRQを5に設定して再起動するとOK。

PCMCIAスロットが使えないのでIBMのサイトでIBM スマートPCカード・ドライブをダウンロードして適用、32ビット化。これでPCカードNICが使用できる。

PCカードにNICを挿してネットワーク設定。これでやっと家庭内LANの仲間入り!

さてようやく基本設定が終わりましたが、どのように活用していこうかな?

 

2003/3/23

 

とりあえずインターネットしてみようと思い、IE4.0を入れてみる。やたらとインストールに時間が掛かったが無事終了。動作すべてにおいて超遅い。さてのんびりとVectorあたりでなんか使えそうなフリーウェアでも漁ってみるか。

2003/3/28

 

このような本も購入してしまいました。読んでるといまさらながらとても楽しいです。かなりマニアックな内容でいいですね。しかしこんな本といいPCといい、いまさらですよね。

 

 

2003/4/13

 

DiceっていうダイナミックDNS用のIPを自動更新するツールを入れてみることにしました。そういえば以前miniDNSのDynamicDNSサービスに移行した際に一度Linux版を入れようとしてうまくいかず、そのままになってたのを思い出しました。そこでせっかくなんで活用のチャンスを与えてみました。とりあえずきっちりと毎日更新してくれてます。

 

2003/5/5

 

Windows95で動作するTinyFTPD /95っていうFTPサーバーソフトを見つけ、FTPサーバーにでもしてみようと思いつく。デジカメで撮った写真のバックアップをPC110のハードディスクに保存してあるんで、それらを家族、知人に公開できたらいいかなという目論見です。早速ダウンロードして適当にFTPユーザ登録して起動。とりあえずLANからFTPアクセス、ちゃんと動作はしているようだが、なにしろ不安定極まりない。多量のファイルブラウズしようとすると固まってしまう。おそらく貧弱なハードウェアスペックのせいだろう。ちょっとこれでは公開はできないなー。対策を考えつつ今日はおしまい。

 

2003/5/28

 

とりあえず我が家のパソコンにしては2GBという比較的大容量(?)のHDDを搭載しているのでファイルサーバ兼DDNSアップデート機として常時稼動してみることにしました。が、ある日部屋から妙なブーーーという大きな音が鳴っているではありませんか。原因はPC110でした。リブートしたら何事も無かったかのようにいつものまったく静粛な彼を取り戻しました。なんなんだろう?やはり常時稼動は無理があるのか?

 

2003/7/2

 

最近、仕事が忙しいやら家にいても子供の世話を見なきゃいけないやらで、なかなかPC110で遊べない!!それで更新しないのもしゃくなんで、最近後悔してることを書きましょう。たいしたことは無いんですが、先日メタリックブルーの着せ替えパネルがオークションで売りに出されてて、今頃「あ~あの時落札しとけばよかった。」と後悔しきりです。(結構レアなんですかね?あれ。)

 

2003/8月某日

 

RealVNCというWin95でも動作するリモートデスクトップツールをインストールしてみました。最近WinXPではMicrosoftの純正ソフトウェア(リモートデスクトップ)が無償でついてきていますが、これもまた無償。しかもマルチプラットフォーム対応なのです。早速インストールして試してみました。8MBのメモリという過酷な環境で本当に起動するのか?と心配でしたが全く問題ありません。リモートでアクセスしても見ましたがこれまたちゃんと表示して、しっかりと操作もできます。当然ながらレスポンスは非常に遅いですが。。。今度、MacのClassicOSにもこれ入れて遊んでみようと思います。

 

 

 

(VAIO U1からPC110へリモートアクセスの図)

2003/12

 

最近めっきり仕事が忙しくて全くいじる時間が無い!ウルトラマン君の近況報告としてはとりあえず毎日せっせとDDNS情報の自動更新作業で活躍しています。我が家の外向けシステムの基幹部を担っています。現役でがんばってますのでご安心を。

 

2004/2/4

 

実はずっと前から16MBメモリが欲しくてたまりません。時々ヤフオクあたりに出品されますが、いまだにかなりの相場で取引されているようです。もちろん毎度入札しては見るんですが、いつもあきらめてしまいます。まあ発売当時の新品価格からすれば安くはなっているようですが、最近のPCは標準でも256MB~512MBが普通って時代にたった16MBです・・・それでも欲しいんだよな~ 今度小遣いためて今度こそ手に入れようと思ってます。16MBメモリを手に入れたあかつきにはいろいろと野望に挑戦しようと思ってます。

 

(おまけ:ウルトラマン君の近況報告)

 

DDNSマシンだけではかわいそうなので常時稼動&2GBという大容量(?)HDDを生かし家庭内ファイルサーバにしてみました。昔から撮りためたデジカメ写真なんかをフォトアルバム代わりに入れちゃってます。ま、それだけですが・・・

 

2004/2/29 (16MBメモリ入手)

 

少し前、ふとしたことから念願の16MBメモリ(「我楽多苑」謹製)を頂きました。

 

 

 

少し前に「欲しい~」とアピールしたのが良かったのでしょうか?改めてありがとうございます!

(おまけ:最近はチョロQマウス使ってます。)

 

 

 

手前に見えるのがチョロQマウス(日産マーチ光学ホイールつき)です。安売りしてたんでついつい買いました。尚、あまりに小さすぎるので長時間使うと手がつります。

 

 

2004/3/5(16MBメモリ増設しました)

 

さていよいよメモリ増設です。傷付けないようにタオルを敷いて裏返しにし、裏面の7つのネジをはずし、裏蓋をはずします。いままでついていた4MBメモリを外しコネクタの位置を確認しながら慎重に取り付けました。あとは裏蓋を元通りに閉めて完了です。作業時間約10分程度であっけなく完了しました。

 

 と、ここでふと256色対応させる為のbios upgradeをするのを忘れていることに思い出しました。が、とりあえず起動してみました。「20096KB」と認識しています。起動して設定みるとちゃんと256色表示されています!

 

 

 

既にBIOS対応されていたのでしょうか?サイトを探し回りGETしてきたBIOSパッチファイルは使用せずにすみました。というわけであまりにもあっけなく我がPC110は20MBへとアップグレード完了しました。

 

2004/5/11 (NT4Server入れました)

 

今更ですが、念願のWindowsNT4サーバーを入れてみました。(しかし世の中には2000ServerやXPのインストールを試みるツワモノの方々もいらっしゃるようですね。脱帽します・・・)

 

用意した物は

 

IBMマイクロドライブ(340MB) 

 

*実は所持していたI/OデータのPCHDT-2Gt(NTサポート無)にダメもとで一度インストールを試みましたが、インストール完了後の初回起動時にやはり「inaccessible_boot_device」と怒られ失敗した教訓から、「こびとちゃんねる」さん処でも動作確認されているマイクロドライブを入手しました。

TDK pcmcia LANカード LAK-CD021BX(10Base-T)

*部屋に転がっていたものを使用。NT4が標準でドライバをサポートしていた為簡単にいきました。

 

 

インストール方法は、最初にWin95をインストールした後にアップグレードする方法をとりました。あらかじめWin95でネットワーク接続環境を整えておき、別のPCでShareしたWinNT4CDをドライブ割り当てしてネットワークインストールすることにしました。

 

インストールの前に、DOSでps2 _@ata primaryしないとうまくいかないようなのでまずは設定。後は通常のネットワークインストールで難なくインストールは完了しました。何しろ時間が掛かるので、SP3、SP6aまで暇を見てはパッチを当て結局延べ1日掛かりでインストールが終わりました。(実際はトータル数時間で終わりますが、外出したり食事したりの合間を見ての作業だったのでこんなに時間が掛かってしまいました。)

 

SP6aまでいきましたが特に何も動作に支障はありません。Win95よりは動作が若干遅いですが、処理速度は家庭内サーバーとしての実用上は全く問題無いようです。AVG(FreeEdition)というウイルス対策ソフトを入れるとさすがに少し動作が緩慢になったようです。

 

今のところ、サービスパック、AVGを入れた以外は特に何もしていません。画面は16色モードで音声も出ませんが特に不便は感じないので追々調整していこうと思います。

 

 

 

さて、当方の方針としてはあくまでも実用的に活用するということなので、当然ながらPDCに仕立ててみました。これで我が家のLANもついにドメイン環境に移行です。(但しユーザーは約2名しかいませんが・・・)

 

 

2005/10/23 (近況報告:特にありませんが実は地味にがんばっています・・・)

 

最近すっかり新ネタもなく落ち着いた感がありますが、実はず~っと安定連続稼動しています。(ちゃんと生きてることの証明です)きっちりDNSの更新もやってくれているようです。最近ThinkPadT42やiBookG4などの新機種に押され気味で地味~になりがちですが、でも毎日1回は正常動作している確認をし、やっぱりかわいいやつだと思いますね!一生大事に使い続けようと思います。といってもいつまで時代について行けるか??

 

落ち着いたらまたいろいろといじりはじめようと思います。PCカードでマルチOS環境もやってないしね。(相変わらず内容が乏しくてすみません・・・)

 

-続くー